山田耕作童謡100曲集

9 お月さま 北 原 白 秋

 

お月さまいくつ  十三七つ

  七つの海を  朝から越えて

南のはてで  闇の夜になって

  ちっちゃい ペンギン鳥が  

         氷の原を

あっちの星ゃ青いぞ

   こっちの星ゃ赤いぞ

 

  耕作百言

楽理は楽曲の原因であり得ないと同様に

作品を生むものは即定の形式ではない。

一切の原因は韻律にある。

作品を生ましむるものも韻律によって

惹き起こされた心の流れである。

此の心の流れが空間に凝縮したものを

客観的に見て、人は其処にある形式を認める。